型抜き印刷所 ミスタートムソン

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2016.11.11/型抜き加工

型抜き加工の種類と特徴

Hello,型抜き印刷所ミスタートムソンです。
 
型抜き加工(打ち抜き加工)にはいくつかの方法があり、形・紙の厚さ・数量などによって適した方法が用いられます。
さまざまな型抜き加工方法の種類と特徴をご説明します。
 


 

トムソン抜き

ペラ物(1枚物)の型抜きに適していて、型抜きと同時に穴あけ・スジ入れ・ミシン入れをすることができる、最も一般的で代表的な型抜き加工方法です。
型抜き加工全般を指して「トムソン加工」と呼ばれることがありますが、正確には「トムソン型」と呼ばれる「木板に溝を掘りその溝に刃(トムソン刃)を埋め込んだ抜き型」を用いて、平盤打抜き機で紙を一枚ずつ自動で型抜きする方法を指します。
トムソン型は形状の自由度が高く、金型に比べて低コストかつ短納期なことから幅広く用いられます。
名称の由来は、米国のジョン・S・トムソン氏が設立した「トムソン社」製造の自動平盤打抜き機からで、それがポピュラーになったことから普通名称化しました(当サイト名の由来でもあります)。

 

ビク抜き

トムソン型と同じく木型を用いる型抜き加工方法ですが、紙を一枚ずつ手差しで入れる型抜き加工方法です。
名称の由来は、ドイツのシュナイダー社製造の「ビクトリア型活版印刷機」を打抜き機に改造して型抜きに用いていた時代の名残りで、手動式での型抜き加工を総称してこう呼ぶようになりました。
手動のため生産性は低くなりますが、様々な用紙に幅広く対応可能で小ロットに適しています。

 

ブッシュ抜き

ページ物(冊子物)の型抜きに適していて、本・メモ帳・付箋などを製本した後に型抜きすることができます。
トランプ・トレーディングカードなど重ねた紙をいっぺんに型抜きする場合や、ボール紙などの超厚口の紙の型抜きにも用いられます。
数十枚〜数百枚の紙を重ねて型抜くことが可能で、大量ロットの型抜きに適していますが、複雑で細かい形には不向きです。
耐久性に優れた鋼型を用いるため、型代が高価になります。

 

ポンス抜き

重ねた紙の上にクッキーの型のような抜き型を置き、上から圧力を加えて型抜きします。
ブッシュ抜きと同じく重ねた紙をいっぺんに型抜きすることができます。
ブッシュ抜きと比べて型代が安価で大きいサイズの型抜きに適していますが、手動のため作業効率に劣りズレが生じやすくなります。

 

プロッターカット(フリーカット)

カッター刃をコンピュータ制御してカットする「カッティングプロッター(カッティングマシン)」による加工方法です。
カッター刃で「切る」ため正確には「型抜き」ではありませんが、特定の形に加工するという点では同じです。
抜き型が不要で型代がかからないためイニシャルコストが安く、小ロットやサンプル作成に適しています。
しかし、一枚ずつ形をなぞってカットするため作業時間が大幅にかかり、単価が高くなるため大ロットには不向きです。
また、切断面にバリ・めくれ・剥がれが生じやすく、複雑で細かい形は加工できません。

 

レーザーカット

レーザー光を照射してカットする「レーザーカッター(レーザー加工機)」による加工方法です。
抜き型やカッター刃などを使用しない「非接触加工」なので、レース模様のような微細で複雑な形も再現することができます。
しかし、レーザーで焼き切るため切断面が焦げやすく、紙の加工には不向きです。

 

角丸(角R)

印刷物の角を丸くする角丸加工(角R加工)も型抜き加工のひとつです。
角丸機(角丸切機・コーナーカッター)を用い、刃を交換することで角の丸みの大きさを変更します。
角丸の丸みの大きさは円の半径(R)で表します。
ちなみに、クレジットカードは角丸半径3.18mm(≒3mm)と規格化されています。
角を丸くすることで、柔らかく優しい印象になります。
また、尖った部分を無くすことで安全性が高くなり、角が折れ曲がるのを防ぐことで耐久性もアップします。

 


 
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